※この連載では、全三回にわたってパーソナルトレーニングジムにおけるランディングページの作り方について解説しています。
ここまで二回にわたってパーソナルトレーニングジムのマーケティング戦略の立案について解説してきました。
ランディングページ制作のステップ
最終回の本記事では、いよいよランディングページの制作に入ります。上記のステップでいうと「3. マーケティング戦略をランディングページに落とし込む」段階です。
- 1 マーケティング戦略をランディングページに落とし込む手順
- 2 1. ランディングページの構成案を考える
- 3 【1.キャッチコピー】パーソナルトレーニングジムの魅力を端的に伝えるには?
- 4 【事例】パーソナルトレーニングAジムのキャッチコピー案
- 5 【2.ボディコピー】パーソナルトレーニングジムに通う価値を感じてもらうには?
- 6 【事例】パーソナルトレーニングAジムのボディコピー案
- 7 【3.クロージング】パーソナルトレーニングジムに足を運ぶきっかけをつくるには?
- 8 【事例】パーソナルトレーニングAジムのクロージング案
- 9 2. 構成案をもとにワイヤーフレームをつくる
- 10 3. デザインやコーディングを実施する
マーケティング戦略をランディングページに落とし込む手順
マーケティング戦略をランディングページに落とし込む手順は以下の通りです。
- ランディングページの構成案を考える
- 構成案をもとにワイヤーフレームをつくる
- デザインやコーディングを実施する
この3つのステップを通して、競合するジムとの差別化を実現できる、費用対効果の高いランディングページを作っていきます。
それではさっそく始めましょう。
1. ランディングページの構成案を考える
まず最初のステップは、ランディングページの構成案の作成です。
ランディングページの構成は大きく次の3つに分かれます。
- キャッチコピー
- ボディコピー
- クロージング
ランディングページに流入したユーザーは、各パートを上から順番に読んでいき、最終的にお問い合わせなどのCVに到達します。
ランディングページの構成案を考えるときは、これら3つのパートそれぞれについて、どこにどんな情報を掲載するかを検討します。
まず初めに考えるのはキャッチコピーのパートです。
【1.キャッチコピー】パーソナルトレーニングジムの魅力を端的に伝えるには?
キャッチコピーのパートは、ランディングページに訪れた人が最初に目にする部分です。
ファーストビューとも呼ばれるこの部分には、パーソナルトレーニングジムの魅力を端的に分かりやすく訴求できる内容を盛り込むようにします。
引用:https://hatsudai.fitgain.tokyo/
キャッチコピー案を考えるうえでの主なポイント
- 印象的なキャッチフレーズや写真をつかって興味を引く
- ターゲットカスタマーが求めている情報をちりばめる
- 競合するジムと差別化できる要素を目立たせる
ユーザーはこのキャッチコピーの部分をざっと確認して、その先のコンテンツを読むか読まないかを決めています。
そのため、あまり多くのことを言わずにシンプルに魅力を伝えるのがポイントです。
パーソナルトレーニングジムのランディングページ事例【キャッチコピー】
ランディングページには効果が出やすい構成のセオリーや型が存在します。※参考記事 >>> 外さないランディングページの構成とは?セオリーと失敗例
ユーザーの心理を計算にいれて構成案を考えることで、離脱率の低い、コンバージョン率の高いランディングページをつくることが可能になります。
パーソナルトレーニングジムのランディングページにも効果の出やすい構成のつくり方が存在するので、実際の事例を紹介しながらそのポイントを説明します。
セオリー1:メインビジュアルとキャッチフレーズでジムを印象づける
ファーストビューでは、流入したユーザーの視線をアピールしたいポイントにいち早く誘導し、興味を喚起することが何よりも重要になります。
そこで写真やイラストなどのメインビジュアルとキャッチフレーズを使って、ジムのコンセプトや特長を強く印象づけられるような構成を考えます。
引用:https://cloudnine-fitness.com/
メインビジュアルにどの程度情報を盛り込むか、写真をどのぐらい目立たせるかなどは、マーケティング戦略によって変わります。
例えば、開放的なジムの雰囲気を強調したいのであれば、すっきりとしたジムの内観写真を大きく使い、写真を邪魔しない程度にキャッチフレーズなどの文字を盛り込むのがよいでしょう。
逆に写真よりもジムのコンセプトや特長をメインに押し出したい場合は、それらの情報を読みやすいようにデザインし、ユーザーの注目を集められるようにメインビジュアルに配置する必要があります。
この場合、写真はあくまでサブ的な扱いになるので、コンセプトや特長をサポートするイメージ写真を使うとよいでしょう。
引用:https://katagirijuku-lp.com/
キャッチフレーズには大きく2つの方向性が考えられます。1つは、ジムのコンセプトや特長を言い表したもの。もう1つは、カスタマーのメリットやベネフィットを言い表したものです。
キャッチフレーズの2つの方向性
- ジムのコンセプトや特長を言い表す(例:整体院の治療も受けられるパーソナルトレーニングジム)
- カスタマーのメリットやベネフィットを言い表す(例:マンツーマンで挫折知らず。これが最後のダイエット)
どちらも訴求したい場合は、くどくならないように気をつけながら、両方盛り込むのも手です。
セオリー2:価値訴求や権威づけにより訴求力を高める
ユーザーの興味を喚起できる情報が他にもある場合は、メインビジュアルの良さを損なわないように注意しながら、ファーストビューにさりげなく盛り込むようにします。
特に効果的なのは、価値訴求や権威づけにつながる情報の掲載です。
価値訴求につながる情報の例:完全個室/ウェア&シューズレンタル無料(手ぶらでOK)/月額9,000円~(分割払い)/2ヶ月でマイナス15kg/30日間全額返金保証/全トレーナー有資格者/業界最安クラス/キャンペーン実施中(入会金無料など)/最先端マシーン/多様なプログラム(加圧コース、エステなど)、ほか
2ヶ月でマイナス15kgなどの表記を行う際は、その数字の根拠や効果には個人差があることなどを記載する必要があることに注意が必要です。
権威づけにつながる情報の例:入会者数/店舗数/運営年数/コース継続率/顧客満足度/トレーナー満足度/おすすめランキング1位、ほか
権威づけにつながる情報を掲載する目的で、インターネット調査や顧客アンケートを利用することも多くあります。
引用:https://aspirest.com/monthly_lp/
セオリー3:トレーニングのビフォーアフターを掲載する
2ヶ月でマイナス15kgなどの実績を有する場合は、メインビジュアルでその事実を全面に押し出すのも効果的です。
この手法を用いるときは、トレーニング前後の写真と実測データ、お客様の声をうまく組み合わせてデザインするようにします。
さらに価値訴求や権威づけにつながる情報を加えることができれば、ユーザーの心に強く訴えかけるファーストビューをつくりあげることが可能になります。
引用:https://belegend-gym.jp/vip/honmachi/
ただし、情報を盛り込みすぎると、セールス色が強くなってしまいユーザー離れを招く可能性があるので注意が必要です。
本気で悩んでいる人だけをターゲットに設定しているなら、大多数のユーザーに読まれなくても構わないという割り切りができるかもしれませんが。
このあたりもマーケティング戦略によって選択が分かれると思います。
引用:https://247workout.jp/adsx1s_fb/04_main/pc/index.html
【事例】パーソナルトレーニングAジムのキャッチコピー案
これまで見てきたパーソナルトレーニングジムのランディングページ事例とセオリーをベースに、この連載で毎回とりあげてきた「Aジム」のキャッチコピー案を考えてみたいと思います。
まずはAジムのマーケティング戦略を確認します。>>第一回、第二回の記事を参照
Aジムのマーケティング戦略
・顧客グループ1「20代後半の女性。理想の体型をつくりたい」
・ペルソナ:ランさん(27歳女性、東京都渋谷区在住、実家暮らし…※以下省略)
・駅からのアクセスの良さ
・リーズナブルなコース(食事指導付き)
・「通いやすくリーズナブルな価格ながら、結果を出すために必要なものが全て揃っている。良心的でお客様ひとりひとりの目標達成にこだわっている信頼できるジムである」という打ち出し方
・ダイエットやボディメイクの実績をアピール
・丁寧なカウンセリングや個別性の高いメニューの考案
・一人一人の違いに寄り添ってトレーニングをサポート
・アットホームな雰囲気(ジムの内観写真やお客様の声で伝える)
・体験トレーニング付きの無料カウンセリングやお問い合わせに誘導
・こだわりのトレーニング設備やトレーナーのプロフィール、ジムのコンセプトやメソッドなども紹介
マーケティング戦略を確認したら、掲載する情報や写真、見せ方について検討します。
これまでの分析で使用した競合比較表やターゲット情報、ジムの会員情報なども参考に考えましょう。
キャッチコピー案を考えるうえでの主なポイント(※再掲)
- 印象的なキャッチフレーズや写真をつかって興味を引く
- ターゲットカスタマーが求めている情報をちりばめる
- 競合するジムと差別化できる要素を目立たせる
考えがまとまったら、その内容を文章にしておきます。
構成案の意図や狙い、考えの背景なども一緒にまとめておくと、このあとボディコピーやクロージングについて考えるときに役立つのでおすすめです。
キャッチコピーの構成案(パーソナルトレーニングAジムの場合)
メモ)
・既存会員のメインが20代半ば~30代の女性であること、ダイエット目的が7割、シェイプアップ目的が2割であることを考慮。
・Aジムの特徴であるアットホームで親しみやすい雰囲気が伝わるものがよい。
・実際の女性トレーナーの写真を使いたい。
メモ)
・筋トレや運動があまり得意じゃない人でもマイペースに短時間で痩せられることを訴求。
・サブキャッチフレーズに「出来るところから少しずつ」「自信はあとからついてくる!」「あなただけのオリジナルメニュー」などを掲載する。ひとりひとりの目標達成を丁寧にサポートすることを印象づけたい。
メモ)
・ダイエット実績(2ヶ月で‐8kg)と食事指導で効果をアピール。
・駅近と個室・手ぶらOK(ウェア貸出、シャワー、ウォーターサーバー&水素水)で通いやすさを訴求。
・多様な支払方法で価格のハードルを下げる(銀行振込、クレジット決済、分割払い)。
・最安プラン(2ヶ月8回12万円)の完走率を顧客データから、顧客満足度を顧客アンケートからそれぞれ計算して表示。
・コース料金については、相場では競合他社より安いものの、相場観をもっていないユーザーにとっては2ヶ月で12万円は高い。入会金についても同様。よってファーストビューでは見せず、ボディコピー以降で訴求する。
・月払いについても、他社が月10,000円を切る水準で打ち出しているため、月20,000円と表示しても見劣りするためここでは非表示。
【2.ボディコピー】パーソナルトレーニングジムに通う価値を感じてもらうには?
キャッチコピーを見て興味をもったユーザーは、離脱せずにボディコピーへと進みます。
ボディコピーの主な目的は、サービスの特徴やユーザーにとってのメリットなどを詳しく説明することで、パーソナルトレーニングジムに通う価値を感じてもらうことです。
ここから先は、何をどのように、どの順番で掲載するかはマーケティング戦略やストーリー設計によって大きく異なります。
ユーザーの興味がほかへ逸れないようにコンテンツを展開し、好奇心や欲求をうまく刺激して、ジムへの入会を前向きに検討してもらえるような心理状態をつくりだせるかどうかが、ボディコピーを制作する人の腕の見せ所です。
パーソナルトレーニングジムのランディングページ事例【ボディコピー】
マーケティング戦略やストーリー設計によって異なるといっても、ユーザーの心理に沿った効果的なボディコピーの作り方は存在します。
キャッチコピーと同様に、パーソナルトレーニングジムのボディコピーによく掲載される代表的なコンテンツとストーリーの流れを紹介したいと思います。
【1】サービスの紹介、価値訴求パート
コンテンツ1:メディアへの掲載実績を載せる
キャッチコピーを読み終えてボディコピーへ進んだといっても、ユーザーの気持ちはまだウインドーショッピング感覚。しっかり読もうというより、ちょっと気になるから内容を見てみようぐらいの気持ちです。
そこでまずは、サービスの紹介に入る前に、ユーザーの興味・関心をより高めることを考えます。
ボディコピーの最初によく掲載されるのが、テレビや雑誌などに掲載された実績をアピールするコンテンツです。
人は人気や知名度のあるサービスを、そうではないサービスに比べて良く評価する傾向にあるため、この心理を利用してサービスに対する信頼度や期待感を醸成します。
引用:https://lim-gym.jp/studio/ebisu/
コンテンツ2:ユーザーが抱えている悩みや課題、なりたい姿を言語化する
ユーザーが抱えている悩みや課題、なりたい姿を言語化したコンテンツを配置するのも効果的です。
引用:https://www.e-stretch-diet.com/diet/g/
この例ではユーザーの悩みや不安といったネガティブな側面に焦点を当てていますが、「メリハリのある美しい体型をつくりたい」「若々しくみられたい」といったポジティブな願いを言語化するケースもあります。
このコンテンツの狙いは主に、今このサービスが必要かもしれないとユーザーに感じてもらうことにあります。
こんなサービスはいかがですか?とただ勧められるよりも、「こんな悩みを解決するのに効果的です!」「こんな願いを叶えてくれるサービスです」と言われたほうが、まさに同じ悩みや願いをもっているユーザーにとっては興味をくすぐられます。
また、ユーザーの悩みや願いに対する共感を示すことで、ユーザーの心理的なガードを下げ、これ以降のコンテンツを読んでもらいやすくする効果も期待できます。
このコンテンツの最後は「これらの悩み(願い)を解決するには、このパーソナルトレーニングが効果的!」のような形で締めることになります。そこからサービスの紹介に入ります。
コンテンツ3:ジムの特徴やユーザーのメリット・ベネフィットを訴求する
ジムのことを気になっている人に、ジムの特徴やユーザーのメリット・ベネフィットを伝えることで、サービスへの興味や理解、ジムのことをもっと知りたいという気持ちなどを促進するコンテンツです。
このコンテンツを掲載するときには、以下のようなタイトルがよく使われます。
特徴・メリットコンテンツでよく使われるタイトル
- (ジムの名前)の3つの強み
- (ジムの名前)が選ばれる5つの理由
- (ジムの名前)の3つの特徴
このコンテンツでは、ジムが最もアピールしたいことやユーザーに価値を感じてもらえる内容を全面に押し出します。もちろん、その内容や見せ方はマーケティング戦略をベースに考えるべきなのは言うまでもありません。
例えば競合他社に比べて価格が圧倒的に安いなら、競合比較表を作成してコース料金や入会金を相対的に安く見せるのが効果的ですし、アットホームな雰囲気で差別化を図りたいなら、会員とトレーナーが談笑している写真などをつかってアピールするのがよいと考えられます。
パーソナルトレーニングジムの紹介動画をつかう方法も
ユーザーの中には文字を読むのが面倒だという人も多くいます。そこで、2分から3分ぐらいの短い動画をつくって、パーソナルトレーニングやジムの様子について訴求するのも効果的です。
競合と比較することで、自社の魅力をより際立たせるのも効果的
競合するジムに比べて複数の項目で競争優位性を発揮できる場合は、競合比較表を用いることで自社をより魅力的に見せることもできます。
引用:https://tre-labo.com/access/meguro/
ただし、比較する項目はユーザーにとって重要な要素である必要があります。価格優位性があったり、オリジナルの魅力的なトレーニングメニューを用意していたり、充実したサポートプログラムが整っていたりすると、ユーザーに競合との違いをしっかり印象づけられます。
コンテンツ4:トレーニングのビフォーアフターを(より詳しく)掲載する
キャッチコピーのパートでも紹介しましたが、パーソナルトレーニングジムのランディングページでは、トレーニングの前後を、写真や実測データ、お客様の声と一緒に紹介したコンテンツがよく用いられます。
引用:https://www.bmp-fitness.com/
パーソナルトレーニングジムの料金は大半の人にとって決して安くはないので、実際にどれぐらい効果があるのか、自分でも同じような結果が出るのかはとても気になるところです。
コンテンツ力を高めるには、ターゲットユーザーと同じ性別、近い年代や体型の方を載せること、そして様々な目的やニーズを抱えている人のデータや感想を載せることが重要になります。「自分と似たような人で成果が出てるんだから期待できそう!」とユーザーに思ってもらえることを目指しましょう。
誤解や過度な期待を招いてあとあとトラブルになるのを避けるために、結果には個人差があることやデータを集計した期間、どのようなトレーニングを実施したのかなどの情報もできるかぎり具体的に記載するのがよいでしょう。
コンテンツ5:より詳しく伝えたいことに特化したコンテンツを用意する
伝えたいことに特化したコンテンツをつくるのもランディングページの効果を高めるために非常に重要です。
ジムのコンセプトや食事指導の内容、トレーニングメソッド、創業者の想いなど、内容はどのようなことでも構いません。目を引くデザインや写真で目立たせ、アピールしたい情報をしっかり読んでもらうことで、ユーザーの興味をより強く引きつけることが可能です。
ファーストビューやジムの特徴など、ここまでで既に掲載した内容を、さらに掘り下げてコンテンツ化してもいいと思います。
引用:https://training-kyoto.com/
【2】購買意欲の形成、必要情報の提供パート
ここまではサービスの紹介を主な目的としたコンテンツを配置してきましたが、ここから先は、不安な気持ちを払拭する情報、購買の動機を高める情報や、サービスの購入検討に必要な情報を提供していきます。
コンテンツ6:ジムに通っているお客様の声を掲載する
お客様の声を紹介することは、サービスの全体を理解したうえでまだ迷っているユーザーに安心感を与え、購買意欲を高めてもらうのに非常に良い方法です。
すでにビフォーアフターで掲載している場合でも、掲載する内容や切り口を変えるだけで、違った角度からユーザーに価値情報を提供することが可能になります。
掲載を前向きに検討したいところです。
ターゲットとなるユーザーに近いプロフィールの人を中心に、なるべく幅広い人の声を載せるのがポイントです。
様々な人の目を通したジムの姿を知ってもらうことで、ジムの良さや雰囲気が正しく伝わるはずです。
コンテンツ7:トレーナーのプロフィールや人となりを紹介する
お客様の声はユーザーに安心感を与える効果がありますが、トレーナーの紹介コンテンツにも同じ効果が期待できます。
引用:https://www.overdrive2020.com/
パーソナルトレーニングは、相性の良いトレーナーに出会えるかどうかがとても大事です。
そのため、どのようなトレーナーが在籍しているかはユーザーによく読まれます。
経歴や資格などを気にされる人もいるため、受賞歴や指導歴、どのような資格をもっているかも記載しておいたほうがよいでしょう。
どんな指導を心掛けているかやトレーニングに不安を抱えている人へのメッセージなどは、ユーザーにとってその人のパーソナリティをうかがい知る貴重な情報になります。
普段の過ごし方や趣味なども記載するといいかもしれません。
コンテンツ8:料金プランやコース、オプションサービスの案内を掲載する
購買動機を高める情報を掲載したあとは、パーソナルトレーニングジムのサービスメニュー、料金やオプションサービスについて分かりやすく案内します。
料金プランは言うまでもなくユーザーの一番の関心事項です。ユーザーは、料金の支払いが予算内におさまるか、サービス内容が価格に見合うかどうかを注目して見ています。
人によっては早い段階でランディングページを下にスクロールして、料金プランを先に確認し、予算オーバーであれば離脱するという行動をとります。
料金の案内をどのタイミングで行うかは、慎重に検討が必要です。
競合に比べて価格訴求力がある場合は、ファーストビューから積極的にアピールしたほうがいいですが、相場かそれより高い価格帯の場合は、あまり最初から表示しないほうが賢明です。
しかし、料金の案内までがあまりにも長いと、しびれを切らしたユーザーはコンテンツを飛ばしてスクロールをしてしまいます。
コンテンツ9:施設や設備、トレーニング器具などの紹介を掲載する
料金プラン以降のコンテンツについては、基本的に付加情報という扱いになります。
購買動機を高めるというよりは、購買動機が高まった人に対して検討に必要な情報を提供することが主な目的です。
施設や設備、トレーニング器具の紹介は、ユーザーにトレーニングをしているところを想起させる効果があり、どういう気持ちになれそうか、どのような雰囲気でサービスを受けられるかの理解を促します。
引用:https://beautywellness-racine.com/
ユーザーはリアルなジムの様子、雰囲気を知りたいと思っているので、ジムの内観を掲載するときは、受付やシャワールーム、トイレ、インテリアなどの写真も入れて、色々な角度からジムを紹介するのがいいでしょう。
トレーニングマシーンや器具の写真を細かく用意して詳細な説明と一緒に掲載するなどの工夫をすると、トレーニング内容に興味があるユーザーにアピールする良いコンテンツをつくることができます。
ウォーターサーバーやプロテイン、貸出ウェアなどの写真も掲載しておくのが良いと思います。
コンテンツ10:代表からのメッセージを掲載する
迷っているユーザーの背中を押す役割として、代表からのメッセージを掲載することもあります。
代表の言葉でジムのコンセプトやダイエットに対する熱い想いなどを語り、ユーザーの心の琴線にふれることができれば、迷いを断ち切るきっかけになるかもしれません。
代表が有名な方であったり良いキャラクターをしていたりする場合や、ジムが他とは一線を画す特徴をもっていたりユニークなサービスを取り入れたりする場合などは特に効果的です。
そういったケースでは、ボディコピーの最初あたりに代表挨拶のコンテンツを配置してもいいかもしれません。
コンテンツ11:カウンセリングやトレーニングの流れを掲載する
どんなにジムの内容が気に入っても、いざ行動するとなると誰しも腰が重くなるものです。
問い合わせ以降の行動フローを可視化することは、ユーザーに行動を起こしてもらうきっかけにつながります。
先々の行動がそこまで大変なものじゃないと分かれば、行動のハードルはいくらか低くなるはずです。
引用:https://miro-privategym.com/
行動のステップがあまりにも多いと逆効果になるので注意が必要です。できれば写真を添えて、文章は少なめにしたいところです。
ジムに実際に通った場合に、どのようなトレーニングの流れになるのかを可視化するのも効果的です。
ウォーミングアップ、その日のトレーニングの相談、トレーニング実施、クールダウン、そしてシャワーといった具合に1日の流れが分かれば、ユーザーの心理的なハードルを下げることができます。
コンテンツ12:よくある質問(Q&A)で不安や疑問を払拭する
問い合わせフローの可視化と同様にユーザーの行動を促す効果があるのが、よくある質問をまとめたコンテンツです。
疑問や不安を抱えた状態だと、ユーザーは行動をためらってしまいます。
無料相談や問い合わせの窓口があっても、わざわざ電話をかけたりメールを送るのは労力や手間がかかるので、また今度にしよう、となりがちです。
よくある質問には、すでにコンテンツで訴求していることも掲載することをお勧めします。
飛ばし読みされてしまい重要なことがあまり伝わっていないケースもあります。
あまり多くなってしまうと読まれずらくなりますが、どうしてもアピールしたいことなどは、よくある質問に盛り込んで目を通してもらうようにしましょう。
コンテンツ13:ジムの概要やアクセス情報を掲載する
最後に、ジムの概要やアクセス情報を記載します。
大切なのはアクセス情報です。地図の掲載が必要なのはもちろんのこと、分かりにくい場所にある場合は、目印や分かりやすいジムまでの順路を伝えるようにすると良いと思います。
見つけてもらいやすいように、店の外観や看板の写真は極力載せておくようにしましょう。
【事例】パーソナルトレーニングAジムのボディコピー案
ここからは、Aジムのボディコピー案を具体的に考えたいと思います。これまで紹介してきたボディコピーの基本構成が頭に入っていると作業はずいぶんと楽になります。
マーケティング戦略をベースに、どのコンテンツをつくるべきか、どの順番で配置すべきかという観点で検討を進めていきましょう。
参考までに、すでに作成したキャッチコピーの構成案を再掲しておきます。
キャッチコピーの構成案(パーソナルトレーニングAジムの場合)※再掲
【キャッチフレーズ】<週に1回だけ> 美しく痩せるための40分をご準備ください
【掲載する情報】ダイエット実績、食事指導、渋谷駅徒歩6分、完全個室、手ぶらOK、支払方法、無料体験付カウンセリング、コース完走率、顧客満足度
Aジムのコンセプトをざっくりまとめると「通いやすくリーズナブルな価格でダイエットやボディメイクを実現!」といったところです。競合に比べて際立った特長があるわけではないですが、目標を達成するのに必要なものは一通り揃っているので、そこをしっかり訴求したいと考えています。
ボディコピー案を考えるうえでの主なポイント
- ユーザーの心理に沿ってコンテンツを配置する
- 情報はすっきりまとめてシンプルかつ簡潔に掲載
- 文章よりも写真やイメージ画像、イラストを多用
- 読ませたいところを意図的につくってメリハリを出す
構成案を考える手順はキャッチコピーのときと同じです。
マーケティング戦略を確認しながら、上から順番にコンテンツの並びや内容を考え、文章に落としていきます。
ボディコピーの構成案(パーソナルトレーニングAジムの場合)
メモ)
・写真で変化を分かりやすく見せる。やわらかいイメージで親近感がわく見せ方をしたい。
・20代~40代の女性。男性も一人混ぜる。ニーズや悩みの個人差が大きいほうがいい。
・ダイエットだけでなく、ボディメイクの実績も掲載する。
メモ)
・All in Oneで必要なものがすべて揃っているという見せ方。
・丁寧なカウンセリングと実測にもとづいた個別性の高いメニューの考案。
・通いやすい、週1回の集中時間を提供。周りの目が気にならない自由な空間。
・ウォーターサーバー、水素水、シャワー、個室、ウェア貸出など必要なものは全て完備。
・トレーナーが応援。わがままOK。女性・男性トレーナー1名ずつ、プロフィールと資格、メッセージを紹介。
・食事指導で普段の食生活が改善。お酒もOK。無理な指導はしません。
メモ)
・ジムの内観写真を大きく使ってデザイン。
・トレーニングメニューは必ずゼロから考えます。「より早く、より簡単に、より効果的に」過去最高の結果を常に求めます。
・無理なく適切な負荷で充実感をもって。筋トレの好き嫌いや向き不向き、運動の程度や運動神経にも配慮しています。
・内面からも外面からもしなやかで魅力的に。自信がついてくると表情も晴れやかに。
・個人差>>ヒップアップ、くびれをつくりたい。疲れにくく体重が落ちやすく。代謝アップ、肌がよみがえる感覚。
メモ)
・最安プラン2ヶ月8回12万円(週1回)のみを表示。回数を増やしたプランについてはお問い合わせとする。
・様々な支払い方法に対応:銀行振込、クレジットカード、分割払い
メモ)
・食事のアドバイスが具体的であること、カロリー計算や栄養学を参考に無理のないアドバイスをしていることを訴求する。
・普段の食生活についても具体的にアドバイス。コース終了後は自分で食べていいものやお酒を飲むペースを考えられるようになる。
・トレーニングメニュー考案時に体重や体脂肪率、姿勢や筋肉のつき方など身体の状態をチェック。
・トレーニング中やトレーニング後も定期的に変化を測り、成果を出せるように導くことを訴求。
【3.クロージング】パーソナルトレーニングジムに足を運ぶきっかけをつくるには?
いよいよカウンセリングの予約やお問い合わせを実際に行ってもらう段階に入ります。
具体的には、キャンペーン情報や特典の掲載、CTA(Call To Action/ コールトゥアクション)と呼ばれるコンバージョンエリアの作成により、購買動機が高まったユーザーを確実に行動につなげます。
なお、ユーザーによってはキャッチコピーやボディコピーの段階でジムのことを気に入って、その段階ですぐに体験の予約や問い合わせをしたいと考える人もいます。
そのため、作成したクロージングコンテンツは、ランディングページの最初から最後まで全体にわたってまんべんなく配置するのがセオリーです。
パーソナルトレーニングジムのランディングページ事例【クロージング】
キャンペーンや特典は、ユーザーを問い合わせにつなげるのに非常に効果的です。
入会金や体験トレーニングを無料にしたり、プロテインなどを無償提供したりする方法がよくとられます。
また、問い合わせ方法にも工夫の余地があります。
メールや電話だけでなく、LINEアプリなどのコミュニケーションツールや入力フォームによる受付など様々な選択肢があることは、ユーザーの問い合わせに対する心理的ハードルを下げてくれます。
ジムによっては何キロ痩せられるかのシミュレーションを行える機能を実装しているところもあります。
引用:https://www.rizap.jp/lp/training-210615/
ただし、こういった機能を実装するのには相応のコストがかかるのでなかなかハードルが高いかもしれません。
他には、コンバージョンエリアにお問い合わせや体験予約を促すコンテンツを配置するのもよく採用される手法です。
引用:https://runway-semipersonal.com/
ひと言ふたことあるだけで、心理的な問い合わせのしやすさがずいぶん変わるので、クロージングパートは細部まで慎重に検討してコンテンツを作ったほうが良いでしょう。
コンバージョンボタンのスクロール追従機能
ヘッダー上部にコンバージョンボタンを配置し、ユーザーのスクロールに追従する機能の実装もよく採用されます。
この機能を実装しておけば、ユーザーがその気になったときに、スムーズにカウンセリングの申し込みなどが可能です。
ただし、追従するコンテンツの大きさだけ他の情報が隠れてしまう点に注意が必要です。
パソコン画面ではそこまで気になりませんが、スマホ画面でヘッダーを追従させると、結構な幅が隠れてしまいます。肝心のメインコンテンツが見づらくなり、ユーザーのストレスにつながることもあります。
こういったケースでは、スマホ画面だけ追従機能をオフにするなどの配慮が必要でしょう。
ちなみに画面上部だけでなく、画面の横や下部にコンバージョンボタンを固定するケースもあります。
お問い合わせフォームにはカウンセリング日時の指定を盛り込む
お問い合わせフォームをつけるときは、カウンセリングや体験トレーニングの希望日時を選べるようにしておくと良いでしょう。
これによりメールのやりとりの余計な手間を省けるのに加え、ユーザーに心の準備を促し、ジムへの訪問を予定に組み込んでもらうことが可能になります。
一方で、入力項目は必要最低限にしておき、その気になっている気持ちを逃さないように配慮したいものです。入力する個人情報も抵抗感を感じさせない程度にとどめるのが良いでしょう。
メールか電話、どちらの連絡を希望するかを選べるようにするだけでも受ける印象はずいぶん変わります。忙しい人やまだ検討段階なので電話番号を教えたくない人はメールのほうが助かります。
もちろんこのあたりはジムの方針にもよるので、ケースバイケースで考えましょう。
【事例】パーソナルトレーニングAジムのクロージング案
それではパーソナルトレーニングAジムのクロージングの構成案を考えてみます。
クロージングの構成案(パーソナルトレーニングAジムの場合)
・特典:自宅で出来るストレッチ講座(1回20分)を無料プレゼント
・コンバージョン:無料カウンセリング(体験トレーニング付)の予約
・お問い合わせ手段:メール、電話、LINE
・お問い合わせフォーム:なし
・コンテンツ配置場所:ファーストビュー、ボディコピーの中盤と最後(具体的な場所はワイヤーフレーム作成時に検討)
2. 構成案をもとにワイヤーフレームをつくる
「1. ランディングページの構成案を考える」ステップが終わったら、次はワイヤーフレームを作成します。
ワイヤーフレームは簡単にいうとデザインのもとになる設計図のこと。写真やキャッチコピーなどの要素の配置やレイアウトが、図形や文章などで細かく描かれています。
実際に見たほうが早いので、パーソナルトレーニングAジムのワイヤーフレームを描いてみたいと思います。
※ランディングページ全部のワイヤーフレームを描くと非常に長くなってしまうので、この記事ではファーストビューのさわり部分だけを描くことにします。
【事例】パーソナルトレーニングAジムのワイヤーフレーム
事前に考えた構成案をもとにつくられていることに注目して頂ければと思います。
デザイナーはこのワイヤーフレームをもとにデザインを作成することになるので、ざっくりしたレイアウトを作成するのではなく、実際に載せたい文章を詳細に記載しておきましょう。文字量によってデザインのバランスが変わってしまうこともあります。
レイアウトはそこまでカチっと決めなくても構いません。どこにどのような情報が入るかや全体のイメージが伝われば、デザイナーのほうでベストな見せ方に仕上げてくれます。
デザイナーに依頼するときは、ワイヤーフレームの意図を合わせて伝えると良いデザインになりやすいので、企画メモを付した構成案もワイヤーフレームと一緒に共有すると良いでしょう。
3. デザインやコーディングを実施する
ワイヤーフレームが出来上がったらデザインを作成します。そのあと、コーディングを行ってランディングページは完成です。
ランディングページに掲載するコンテンツを変更できるのはデザインが完了するまでです。
写真や色を入れると、思ったより文章が多いなと感じたり、逆に説明が不足していて物足りなさを感じたりと、様々な気づきがあります。
デザイナーと良い見せ方を相談しながら、しっかり詳細を詰めることが重要なのは言うまでもありません。
全体デザインが完成したら、ユーザーの気持ちになって最初から順番に読んでみると良いでしょう。
マーケティング戦略をしっかり立てたうえでランディングページをつくっていれば、ターゲットの気持ちに寄り添った評価ができ、クオリティの高いランディングページに仕上げようというマインドも備わっていると思います。
ぜひ最後まで妥協せずに、納得いくまでランディングページの改善を続けてみてください。
良い成果が出ることを願っています。