いよいよランディングページの構成も最終段階に入ります。
第三回目のテーマは「クロージングコピー」。ユーザーを購買行動へ促すとても重要な役割をもったコンテンツです。
※これまでの記事
第一回 >>外さないランディングページの構成、キャッチコピーの作り方とは?
第二回 >>外さないランディングページの構成、ボディコピーの作り方とは?
ランディングページにおける外さないクロージングコピーの作り方
「クロージング」とは、これまでランディングページ上で行ってきたセールスを最終的に締めくくるという意味で使われる言葉です。セールスの目的はもちろん、商品やサービスの販売ということになりますので、いかにユーザーを購買行動につなげるか、という点が重要視されます。
クロージングコピーでは、ここまで読んでくれたユーザーに対して、最後のアピールや提案を行いますが、何も考えずに商品を売り込んでも大した効果は期待できません。
ユーザーの心理を理解したうえで内容を考える必要があるため、第一回、第二回で紹介してきた広告の3NOTとランディングページとの対応図を今一度確認しておきましょう。
構成づくりで失敗しないためには、3つの離脱パターン(3NOT)を押さえておくことが重要
ランディングページの基本構成(全体像)
クロージングコピーでは今すぐ行動する理由を提示する
ランディングページをここまで読んでくれたユーザーは、購入するべきかしないべきか、かなり迷っていると考えられます。縦に長いランディングページをここまで離脱することなく、スクロールして最後まで確認してくれているので、あとひと押しで商品を購入してくれる心理状態になっているはずです。
中には動機が十分に高まっていないユーザーもいると思いますが、興味喚起や動機形成などはキャッチコピーやボディコピーの役割です。クロージングパートでは、購入を迷っているユーザーに集中して、コンテンツの内容を考えるのがポイントです。
購入するかどうかは紙一重。心の動きを読み切れるかどうかがカギ
購入を迷っている状態というのは、買う、買わない、どちらにも簡単に転びうる、心のバランスがとても不安定な状態です。
買ってしまいたい自分がいる一方で、それを止めようとする自分がいる。誰でもそのような経験をしたことがあるはずです。
クロージングでは、この落ち着かない状態を解消するのに必要な情報提供を行います。それによってユーザーの心が決まった時に、買う、買わない、といった行動が起こります。
買う買わないを決めるのはあくまで買い手です。売り手が行うのは判断材料を提供するところまで。これを理解していないと、押し売りのようなセールス色の強いクロージングになり、せっかく前向きに検討していたユーザーに不快感を与えてしまうので注意してください。
ユーザーの背中を押す魅力的なオファーを用意する
購入を迷っている人が目の前にいて、すでに商品に関する情報は十分伝え終わっている。こんなとき、ほかに何か言えることはあるでしょうか。
クロージングコピーでは、次の3つを伝えることが効果的だと言われています。
- 特典 (例)購入者には○○○をプレゼント!
- 保証 (例)効果がなければ全額返金します!
- 限定 (例)限定30セットのみ販売!
これらはすべて、オファーと呼ばれる情報です。オファーとは、買い手が魅力的に感じる提案や取引条件のこと。これをうまく盛り込むことで、さりげなくユーザーの背中を押すことが可能になります。
引用:https://oz.urr.jp/o_ts_tk_003
引用:https://www.modern-deco.jp/c/rug/ccf-05-100-140
引用:https://hometap.kirin.co.jp/lp/service/index.html
特典はお得感を演出し、保証は不安を和らげ、限定は買いたくなる気持ちを高めます。揺れ動いているユーザーの気持ちを的確にとらえ、行動を決断する理由を提供することが大事です。
- 「もう1個もらえるみたいだし、この機会に買ってみるか」
- 「30日以内なら返金してくれるし、試してみようかな」
- 「早く頼まないと売り切れてしまうかも!」
こんなふうに気持ちを動かすことができれば、ユーザーは購入を決断してくれます。
ギフトカードや割引券のプレゼント、入会金無料、成果が出るまでカウンセリングが無制限で利用できるなど、オファーは工夫次第でいくらでも考え出すことができます。
購入を迷っている人の気持ちになって、どんな提案があると嬉しいかを考えてみてください。その気になっているユーザーの気持ちが冷めないうちに「今が購入のタイミングですよ!」とさりげなく伝えるようにしましょう。
問い合わせフォームや申し込みボタンは分かりやすさを重視
最後に、問い合わせフォームや、そこに誘導する申込みボタン、電話番号・メールアドレスの案内を配置します。サービスの利用や商品の購入を決めたユーザーが迷わず行動できるように、分かりやすいデザインにしましょう。
入力フォームはできるだけ項目を少なくすることが大切。あまりにも入力項目が多いと、ユーザーはうんざりして購入をやめてしまいます。
必須項目には印をつけ、極力情報を入力したくない人にも配慮。自由記述欄は少なくし、プルダウンやチェックボックスをつかって簡単に入力できるようなフォームを作ります。
引用:http://agekke-saiyo.com/lp/const/
申込みボタンはクロージングパートだけでなく、ファーストビューやボディコピーにも配置します。購入の意思が固まるタイミングは、ユーザーによって様々だからです。
人によってはランディングページに着地する前に購入の意思を固めていたり、ボディコピーを読んでいる途中で買いたくなったりするので、申込みボタンは目立つところに複数表示させましょう。
引用:https://taisho-beauty.jp/TB/lp/product01/trialtale.html
クロージングコピーのよくある失敗例1. オファーの内容が魅力に欠ける
オファーの内容を考えるときは、本当にユーザーにとって魅力的かどうかを考えるようにしましょう。魅力に欠ける内容を表示することが、かえって逆効果になる場合もあります。
オファーの内容が十分魅力的かどうかを知るひとつの方法は、競合サービスや競合商品が実施しているキャンペーンや、競合するランディングページのクロージングコンテンツを確認することです。
インターネットで商品を検索し、出てきたサイトを確認してみてください。もしかしたら、競合よりも良い条件のオファーをつくることができるかもしれません。
クロージングコピーのよくある失敗例2. 極端に価格を下げる
オファーの内容を魅力的にしようとするあまり、価格を極端に安くしているケースを目にすることがあります。期間限定の特別価格や大幅な割引などがこれに当たります。
価格は安ければ安いほうがいいと思われがちですが、サービスや商品の相場に対してあまりにも安いと、逆に不信感を持たれてしまう可能性があるので注意してください。
例えば、ブランド価値のある鞄や時計が極端に安いと、偽物ではないかと疑ってしまうのが人の心理ですし、コンプレックスを解消するための整形手術、口から服用する必要があるサプリメントなどの身体に影響を及ぼす商材が安すぎると、どうしてもリスクを感じてしまいます。
このような顧客心理を避ける方法としては、極端な安売りをしないこと、または大幅に価格を抑える場合に、その理由を併記することが有効です。在庫一掃キャンペーン、サービスのコストを抑える工夫をしていること、10周年記念、先着5名のみ等、ユーザーが読んで納得できる理由が書かれていれば、不信感を持たれずに済みます。
外さないランディングページの作り方(まとめ)
これまで全三回にわたってランディングページの基本構成を紹介してきました。
- 第一回 >>外さないランディングページの構成、キャッチコピーの作り方とは?
- 第二回 >>外さないランディングページの構成、ボディコピーの作り方とは?
- 第三回 >>外さないランディングページの構成、クロージングコピーの作り方とは? ※本記事
どのパートにも共通して言えるのが、ユーザーの心理を理解してコンテンツを展開することが重要だということです。そのためには、事前リサーチによってターゲットユーザーの特性や興味などを明らかにしておくことが欠かせません。
また、これまで紹介してきたのはあくまでセオリーであり、実際には情報の取捨選択やデザイン・設計が必要になります。例えば、ユーザーとの接点づくりである共感や問題提起を敢えて無くすケースもあれば、商品の開発ストーリー、問い合わせからサービス提供までの流れを掲載する場合もあります。
広告の3NOT「読まない」「信じない」「行動しない」を念頭に、ユーザーの離脱を極力抑えるという作成方針は変わりませんが、情報設計の仕方によってランディングページの構成はガラリと変わります。
インターネット上にはランディングページを集めたサイトがいくかあるので、ぜひ参考にしてみてください。
▼参考リンク
LPアーカイブ
ランディングページ集めました。