ランディングページとホームページ。それぞれの違いをきちんと理解していますか?
今では、オンライン上で自社の商品やサービスをアピールし、見込み客を集めたり販売したりすることは当たり前になっています。ところが、弊社の実感では、ランディングページとホームページの違いをきちんと理解し、適切に使い分けている企業はあまり多くないように思います。
そこで今回は、ランディングページとホームページの違いや、それぞれの適した使い方について解説します。
ホームページとランディングページの違い
ホームページとランディングページでは、目的や用途が異なります。訪問者の遷移の仕方に注目すると、その違いが分かりやすいと思います。
ホームページの特徴と用途
ホームページは、複数のページで構成されており、情報提供を主な目的として作られます。
ランディングページの特徴と用途
ランディングページは、1ページしかなく縦に長い構造。商品の販売や資料請求などの獲得を目的として作られます。
会社についての幅広い情報を提供したい場合は、訪問者が知りたいことを体系的にまとめ、情報をカテゴライズし、探しやすいように階層化するとともに情報の抜けや漏れがないよう設計する必要があります。そのため、複数のページで構成されるホームページが採用されます。
一方で、ひとつの商品の販売や問い合わせなどの獲得を目的とする場合は、その商品の良さや特徴に特化した1ページ完結のランディングページが選ばれます。
商品を売るのにランディングページが選ばれる理由
商品を売りたいときにランディングページが選ばれる理由を、ホームページとの違いをふまえた上で、もう少し掘り下げて解説したいと思います。
理由1. コンテンツへ意識を集中させることが可能
縦に長い特徴をもつランディングページは、訪問者に下へ下へとスクロールしながら情報を読んでいくことを促します。外部へのリンクを挿入しないため、離脱を抑制する効果が生まれ、コンテンツを読み込むことに意識を集中させることができます。
一方でホームページの場合、グローバルナビゲーションやメニューに他のページへのリンクが貼られています。
訪問者は、自分が気になる情報だけを飛び石のように遷移しながら収集するため、意識が散漫になり、こちらが意図する通りにコンテンツを読み進めてはくれません。途中で気が変わって離脱することも多く、商品を売り込むのが難しくなります。
理由2. 商品に関する情報をまとめて提供できる
ランディングページを使えば、売りたい商品に関する情報を1ページ内にすべて収めた状態で、訪問者にまとめて届けることができます。ホームページのように情報を点在させないことで、訪問者の情報収集の効率が上がり、商品に対する理解度や購入の動機が高まりやすくなることが分かっています。
ただし、ランディングページはその情報量の多さから縦に長くつくられるので、アピールしたい情報をただ盛り込んだだけだと、最後までコンテンツに目を通してくれる可能性は低くなります。そのため、事前リサーチや情報設計をしっかり行い、ターゲット像の明確化や需要の把握、訴求ストーリーの設計に力を入れることが大切になります。
理由3. 効果測定や検証によりCVRを改善しやすい
ホームページには、様々な人が訪れます。会社の住所を調べたい人、採用情報について知りたい人、どんな会社でどのような事業を手掛けているかを確認したい人など、情報収集の目的は人によって異なります。
一方で、ランディングページには、商品やサービスを購入してくれる可能性がある人が訪れます。
例えば、粉末を水に溶かして飲むダイエット食品を扱っているランディングページには、「ダイエット ドリンク」というキーワードで検索した人や「ダイエット ドリンク 粉末」と検索した人などが訪れます。これは、リスティング広告による訪問者の絞り込みや、検索エンジンによる検索キーワードとランディングページとのマッチングにより実現されます。
また、Googleアナリティクスやヒートマップを始めとするアクセス解析ツールを活用すれば、訪問者の世代や性別、どういうキーワードで訪れる人が多いか、どのコンテンツを重点的に読んでいるか、どこで離脱したかなどが分かります。
商品やサービスの見込み客が訪れ、ページ内でどんな行動をしているかが定量的に分かることで、ランディングページの効果測定や仮説の検証が実施できます。そして、コンテンツの内容や見せ方を改善することで、さらにCVRの向上が期待できます。
これは様々な人が異なる目的をもって訪問してくるホームページでは難しいことです。
ランディングページで紹介する商品は1つに絞るべき
ランディングページをつかって商品を売るときは、紹介する商品を1つに絞って訴求することが重要です。そうすることで、訪問してきた人に効率よく商品の良さをアピールすることができ、離脱率が下がり、CVRが上がるからです。
ランディングページに複数の商品を掲載した場合
ランディングページに商品を1つだけ載せた場合
離脱率を下げ、CVRを上げることに成功すれば、問い合わせ数や売上が増加します。商品情報をあれもこれもと載せたくなる気持ちを我慢して、1つのランディングページにつき商品を1つに限定しましょう。
CVRが上がることで問い合わせの数や売上が増加する仕組み
複数の商品を訴求したいときは、商品ごとにランディングページをつくり、個別で効果測定と改善を行うことをお勧めします。